モータの動作確認が、終わったらShapeoko 2を組み立てます。
組み立て方法は、Webのマニュアルにプラモデルのような図付きでしっかり書かれているので、それほど迷うことなく組み立てることができます。そのため、ここでは写真とともに組み立て過程の簡単な紹介と、ポイントだけを説明します。
本体の組み立て
組み立てキットとはいえ、部品の数が多いので、組み立てにはそれなりに時間がかかります。
土日に組み立てましたが、調整も含めて、丸二日ほどかかるとみてよいです。
レールやベルトの車輪も、ベアリング単体から組み立てます。
Z軸の移動は、ベルトではなく送りネジでの移動です。
XY軸はアルミフレーム上をベルトで移動させます。
土台は、MDF材のため、水濡れには注意した方がよいです。
組み上がるとこんな感じになります。
偏心ナットでの調整
Shapeoko2は、アルミフレームの上をベルトを使って移動させます。ステッピングモーターでスムーズに動かすためには、フレームをレールとして、各軸が滑るように移動させる必要があります。その滑りを調整するのが偏心ナットです。
偏心ナットは、文字通りネジ穴が中心からズレて偏っています。この偏りを調節して、ベアリングローラとレールの密着具合を調節します。
アルミフレームのタッピング
Shapeokoは組み立てキットとして、売られていますが、一点だけ金属への加工が必要な工程があります。アルミフレームへのタッピング(ねじ切り)が必要になります。ねじ切りは、アルミフレームの穴にネジ穴を作るため、失敗してしまうと、ネジ止めが緩くなっていまいます。ここは、落ち着いて慎重に行います。
タッピングには、ミシンに使う機械油を使います。
タップにオイルをつけて、アルミフレームにネジ穴を作ります。
アルミフレームは、ねじ切りする穴が垂直になるように立てます。
タッピングハンドルを穴に対して垂直に当てて、時計回りに回しながらネジ穴を作っていきます。
穴に噛み込むように、押すように回していきます。
噛み込んでから、ハンドルを回すとネジ穴を切りながらタップが入っていきます。
ハンドルが回りづらくなったら、反時計回りに回します。
時計回りに一回転したら、反時計回りに半回転させるように切り進んでいきます。
タップについた切りカスは、オイルで洗い流すことができます。
ネジ切り前のアルミフレームに、ねじ切りを行うとこのような穴が開きます。
タップは硬いですが、折れやすいため注意しましょう。
横からの力が強くかかると、簡単に折れてしまいます。
タップをねじ切り中に折ってしまったら、ペンチでつかんで、反時計回りに回してタップを抜きます。
また、ねじ切りのための工具は付属していますが、切れ味が悪いため、出来たら切れ味の良いものを買うことをオススメします。
Hello Worldで動作確認
Commanのタブから$$を入手して、「GRBL」の設定を確認します。
Shapeoko2では、以下のような設定にします。
$0=40.000 $1=40.000 $2=320.000 $3=30 $4=500.000 $5=500.000 $6=28 $7=255 $8=25.000 $9=0.050 $10=0.100 $11=25 $12=3 $13=0 $14=1 $15=0 $16=0 $17=0 $18=0 $19=25.000 $20=250.000 $21=100 $22=1.000
ステッピングモーターを組み付けた結果、X軸とY軸の回転が逆だったため、以下の設定に変更して、修正しました。
$6=124
このように「GRBL」では、ステッピングモータの回転方向と、ステップ幅を自由に変更することができます。
設定が完了したら、Shapeoko2のhalloworldを行います。
Shapeoko2にペンを取り付けて、「Shapeoko 2」と書きます。
書くためのG-Codeはあらかじめ用意されているものを使います。
「File Mode」を選択して、NCファイルを選択すると、G-Codeを送りShapeoko2を制御することができます。
実際のShapeoko2の動きをVisualizeで確認することができます。
マウントにダンボールで挟んだペンを取りつけ、ペンを原点を合わせます。
原点に合わせたら「GRBL」でも、Reset Zeroします。
「Send」ボタンを押して、CNCの制御を開始します。
綺麗に書けたのを確認したら、組み立て完了です。