Make.

プリント基板を格安に発注

Pocket

このページでは、格安で趣味のプリント基盤を発注するための方法をまとめています。
Eagleからプリント基板を製造するためのデータである「ガーバーデータ」を作成し、格安業者への発注までを解説しています。


プリント基板業者

最近では、個人で安くプリント基板が注文できます。
国内の業者は高品質・短納期であり、日本語で対応可能であるため安心ですが、高価です。
個人が趣味で作るプリント基板としては、厳しいお値段となります。

そのため、ここでは海外(中国)のプリント基板業者に発注を行います。
業者の比較は以下のサイトが参考になります。
PCB製造会社比較

海外のプリント基盤業者はたくさんありますが、現段階ではElecrowをまず選んでおけばよいです。

Elecrow

Elecrowでは、両面2層、大きさ5cm x 5cmまで、10枚の基盤作成で、$9.90と非常にお安いです(2015/06/14現在)。
急ぎでないならば、送料も$4.59と非常に安いです。
両面2層、大きさ5cm x 5cmまで、10枚の基盤作成


パターン図の作成

まずはEagleで発注するパターン図を作成します。
Eagleでパターン図を書く(基本編)
パターン図を作成する前に、次で説明するデザインルールを適応した方がよいです。
以降は、Eagleで作成したパターン図のデザインルールをチェックして、発注するまでの方法をまとめています。

00203


デザインルールのダウンロード

デザインルールとは、回路設計での素子や配線の寸法を規定したものです。
プリント基板業者は、どんな基板も作ることができるわけではなく、業者毎に配線の幅や、配線と配線の間隔等いくつもの細かいデザインルールがあります。プリント基盤を発注する際は、これらのデザインルールを守る必要があります。
しかし、それら一つ一つを人間がチェックするのは大変です。そのため、多くのプリント基板業者は、Eagleでデザインルールをチェックするためのツールを配布しています。


デザインルールチェック(DRC : Design Rule Check)

実際に配布されているデザインルールファイル(*.dru)をプロジェクトに読み込み、デザインルールチェック(DRC : Design Rule Check)を行うことで、発注できるパターン図を作成します。

実例として、Elecrowからデザインルールを取得し、チェックを行うまでを解説します。

以下のページからデザインルールを取得します。
「Eagle Design Rule」をクリックして、ファイルをダウンロードします。
両面2層、大きさ5cm x 5cmまで、10枚の基盤作成

ダウンロードしたファイルを解凍し、druファイルを任意のフォルダに格納します。
メニューから[Tool]-[DRC]を選択して、設定画面を開きます。
00194
00195

「load」を選択して、解凍したdruファイルを選択し、読み込みます。
ファイルを読み込んだら、右下の「check」を押して確認します。
DRCエラーが出た場合は、エラーがでなくなるまで、パターン図を修正します。
出なくなったら次の工程で、ガーバーデータを出力します。


ガーバーデータの出力

CAMファイルをダウンロードして、任意のフォルダに解凍しておきます。
Eagleプロジェクトを起動して[CAM processor] を開きます。 その後、メニューから[File] -> [Open] -> [Job] を選択,先ほどのCAMファイルを指定します。これで、発注に必要なガーバーデータ出力の設定が完了します。
Process Jobをクリックすると,起動しているプロジェクトのディレクトリに発注に必要なファイルが、保存されます.
00196
00197

プロジェクト内にできた以下のファイルをZipで圧縮します。
xxx.GTL
xxx.GBL
xxx.GTS
xxx.GBS
xxx.GTO
xxx.GBO
xxx.TXT
xxx.GML

圧縮したZipファイルをElecrowに発注します。


プリント基盤業者(Elecrow)に発注

両面2層、大きさ5cm x 5cmまで、10枚の基盤作成を依頼します。
Elecrowでは、基盤の色を緑以外にしても価格は変わりません。
注文時は、ガーバーデータを圧縮したZipファイルを選択してから、カートに入れます。
00202

ショッピングカートを確認します。

00198

宛先を確認します。
00199

発送方法を選択します。
一番安い発送方法では7-25日程かかると記述されています。
00200

支払い方法を確認します。
支払いはPayPalが選択できます。
00201

最後に注文を確認して完了です。


発注から届くまで

発注が完了すると、発注確認のメールが届きます。
発注してから、届くまでは以下の日数がかかるようです。
製造に入るまで、4-7日。
発送してから届くまで7-25日。

発送すると発送したというメールが、基板の写真付きで届きます。
写真付きのメールは安心できますが、発注してからしばらくたってから送られたメールのようであり、メールの送信日時はあまりあてにしない方がよいかもしれません。
気長に待ちましょう。
待てない人は追加料金を払い、早く届くようにできるのもElecrowのよいところです。
安い価格では安いなりに、高い価格では高いなりにサービスを変更することができます。

自分が注文した場合は、発注から届くまで大体20日ぐらいで届きました。
現物が届いたら、ちゃんとできているかを確認しましょう。
自分が作った回路がちゃんとした基板になると嬉しいです。

00204

Pocket